野菜の味は「どこで」ではなく、「誰が」栽培しているか

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京都府・美山町の農家が中国に渡り、冷凍野菜を開発して主に関西を中心に販路を拡大しています。

元々は農家集団の株式会社京源商事(大阪市住之江区)は、2018年に種苗会社と共に中国での冷凍野菜の開発をスタート。そんな同社が「協調開発輸入」に取り組むのは、日本の100年先の農業の持続的発展を願っているからだと言います

株式会社京源商事

現在の輸入システムは、日本の農家にとってはフェアなものではなく、ただただ、安い農産物が入って来るのを傍観するしかありません。この状況は「耕作放棄地」や「担い手不足」という農業問題にもつながっています。

そこで京源商事では、輸入農産物に日本の農家が主体的にかかわり、循環する仕組みを作るべきだと考え、日本の種苗産業や食産業への協力を仰ぎ、今では多くの関係者が関わる事業として発展しています。

中国では栽培や防除などの技術指導を行い、農家発祥の京源商事が納得できる品質と安全性を追求した野菜作りに取り組んでいます。本当に中国産なの?―と取引先から日常的に驚かれるほど、「品質が高い」のが特徴です。

さらに京源商事の冷凍野菜は、値段の「安さ」でも業界から注目を集めています。この「低価格」を実現するために原料となる「種」を種苗会社と連携して現地で展開しています。他にも、冷凍野菜工場は野菜の産地と必ずセットにし、無駄な野菜の運送費用をカットしています。

株式会社京源商事

産地も複数に分け、その産地の得意な品目を集中して栽培することでもコストダウンを図っています。これらの取り組みは、いずれも「農業の基本姿勢」です。

中国産野菜のイメージは、まだまだ高いとは言えませんが、「京源商事が協調開発輸入で栽培した野菜だから安心だね…」と多くの方々に認識を持ってもらえるように頑張りたいと話します。

日本の農家が本気で栽培する「made by Japanese farmer in China」の野菜に注目です。

https://agri.mynavi.jp/2020_09_30_134800/